ま、広告費を受け取りながら一部を黒塗りした前歴に比べたら、料金を返上して気に入らない広告を排除した今回の対応は潔いとも言える。だけど、新潮が指摘した誤報記事はかなり的を射たものなのに、それに対して「本社の信用を著しく毀損する」などと抗議するなど見苦しいにもほどがある。あのね、新潮がこんな記事書かなくとも、朝日の信用なんてもはやないんだから安心しなさいな。朝日の報道を無条件で信じる人間など、信者くらいなものだよ。
ところで、朝日が11月22日付け夕刊のトップで報じた「長子優先は愛子さまの次世代から」という誤報記事なのだが、私はこれが間違いだと報道された25日に朝日に問い合わせのメールを出した。それに対し、返信された回答が以下である。
22日夕刊の記事は、有識者会議の議論や調整が大詰めを迎えている段階で、関
係者などからの取材をもとに書かれたものです。この記事で「答申に盛り込む」
とされた「男子が誕生した場合、皇位継承者については国民世論に配慮して検討
する」との文言は、実際の報告書には盛り込まれませんでした。また、この記事
の前文で書いた「皇位継承順位を『第一子優先』とする変更は、敬宮愛子さまの
次世代を想定している」との部分については、有識者会議の吉川座長が24日の
記者会見で「愛子内親王の次の世代から適用することはあり得ない」と否定しま
した。22日の段階で正確な見通しを示すことができなかった点は残念に思いま
す。
ただ、報告書は皇位継承順位について「第一子優先が適当」というルールは示し
ていますが、愛子さまの弟が生まれた場合の対応については明確な姿勢は示して
おらず、政府や国会に判断を委ねています。朝日新聞は、第2段階ともいうべき
政府や各党での議論・調整の動きに対する取材を続け、正確な情報をタイムリー
に読者の皆様に提供したいと思います。ご理解をいただければ幸いです。
新潮の今日の記事によれば、有識者会議において「愛子さまの次の世代からにしよう」なんて議論など微塵もなかったそうなのだが、朝日はいったいどこの関係者に取材をしたのだろうか。仮にその関係者とやらがそのようなことを言ったのが本当だとしても、記事にする前に吉川座長にも訊いて裏を取るのが筋というものだろう。そういうプロセスを経ようとせず、スクープにこだわるからこのような失態を演じてしまうのである。これを誤報と認めず、「残念に思います」なんて言葉で読者に説明する姿勢には呆れ果てる。
また、「愛子さまの弟が生まれた場合のことはまだ決まってないじゃん」というのも言い訳に過ぎない。この言い訳には「もしかしたら結局折り合いがつかず、最後には愛子さまの次世代からにすることになるかもしれないでしょ。そうなれば誤報じゃないじゃん」という屁理屈が含まれているような気がする。見苦しいね。
皆さんも、朝日しか報じていないスクープ記事には注意したほうがよい。ゆめゆめ騙されなさいませぬよう…。
朝日「誤報だらけ」記事に広告掲載拒否VS新潮(ZAKZAK)