事件の初報を聞いたときは、通勤中の人の列に犯人が突っ込んだのだと思いました。しかし実際には、かなり広い構内を延々と7.5キロ、時間にして10分以上も走りまわっての犯行だったのですね。しかも亡くなった人は最後の最後にはねられたらしいので、それまでの間に何か策を講じることができなかったのかなとも思います。せめて「暴走車が侵入したから各人注意せよ!」という構内放送を流せば、みんな建物内などに避難できたのではないでしょうか。まあ、そんな余裕もなかったのだと推察しますけど。
加藤の事件の後にダガーナイフやら何やらが規制されましたが、この手の事件を防ぐためにはちっとも役に立たないことも立証されました。今回の凶器は車でしたが、さすがに車を規制するわけにもいきません。包丁も持っていたようですし、人間は人を殺傷しようと思えば何だって凶器にできちゃうんですよね。ダガーナイフ規制は、純粋なナイフマニアなどが迷惑を被っただけだったようです。
しかし、こうやって車で縦横無尽に走りまわって人を次々とはねるという事件が起きると、オープンワールド系のドライブゲームに何らかの影響が出るんじゃないかと私は危惧しますね。
オープンワールド系のドライブゲームとは、サーキットではなく街の中を自由に走り回ることができるレースゲームのことです。「テストドライブアンリミテッド(TDU)」「ニード・フォー・スピード(NFS)」「ミッドナイトクラブロサンゼルス(MCLA)」などが該当します。
特に、MCLAには悪いことにマツダ車が収録されているんですよね。このゲームは道路だけでなくショッピングモールの中やオフィスビルの中やホテルの中やスタジアムの中まで自由に走ることができるので、今回の事件と似たようなシチュエーションも作り出すことができます。当たり判定はないけど歩行者もいて、街中にあるいろんなものをぶち壊すこともできます。だからこういう事件が起こると、今後マツダは同様のゲームに許可を出さなくなる可能性があると思います。
オープンワールド系のゲームに許可を出さないのはホンダが有名ですが、そこにマツダも加わっちゃうとなるとかなり厳しいものがありますねえ。GT5みたいな純粋なレースゲームも楽しいんですが、自由度という面ではオープンワールド系に軍配が上がるわけですよ。だからこういうバカのせいでゲーム内の選択肢に制限が加わるとしたら、本当にがっかりです。
これが私の杞憂に終わればいいんですけど…。
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