2006年11月09日

×「こうのとりのゆりかご」 ○「子捨て箱」

中絶禁止法に「NO」 住民投票でも不信浮き彫り 米中間選挙(道新)

 【ワシントン7日枝川敏実】米中間選挙では、三十七州で二百七件を超す住民投票も行われた。州議会や知事が決めた決定を覆した投票結果が目立ち、政府や行政に対する草の根の不信感が浮き彫りとなっている。

 サウスダコタ州の中絶禁止法の是非を問う住民投票では、同法の施行について55%が「NO」。一度、州議会が議決し、州知事が署名した法律の扱いをめぐり、議会はあらためて再審議する方向だ。





 サウスダコタ州の中絶禁止法とは、例えレイプ犯の子供であろうと産めという過激極まりないもの。さすがにそれはあんまりだということで、住民投票では否決された。それでもなお40%以上の人が賛成していたことに驚くが、彼らは自分の娘がレイプされて妊娠したとき、その子を愛せるかどうかを考えてみたほうがいい。子供に罪はないとはいえ、普通の感覚ではなかなか愛せるものじゃないと思う。狂気じみた法律が可決しなくてよかった。

 妊娠・出産つながりで、もうひとつ気になるニュースが。




養育できない新生児受け入れ、病院に「ポスト」設置へ(読売)

 熊本市の医療法人「聖粒会」が運営する「慈恵病院」(蓮田晶一院長)が、親が養育できない新生児を受け入れる「赤ちゃんポスト」の導入を決めた。

 全国初の試みで、年内にも開設する。病院側は「中絶や置き去りで子どもの命が失われるのを防ぎたい」と説明するが、親の養育放棄や捨て子を助長するとの批判もある。

 同病院によると、ポストの名称は「こうのとりのゆりかご」。敷地内の病棟の外壁に穴(縦約45センチ、横約65センチ)を開けて「窓口」を新設。窓口内にはマットを敷いて親が新生児を寝かせることができるようにし、室温は、保育器と同じ約36度に保つ。新生児が置かれるとセンサーで感知し、24時間態勢で看護師らが待機するナースステーションのライトが光って知らせ、医師や看護師が体調チェックなどにあたる。

 その後、警察に届け出たり、行政と協議したりしながら、乳児院に預けることや、里親登録制度を活用することなどを検討する。親が思い直し、引き取りを望むことも想定し、窓口には同病院の電話番号などを記載した文書を置く。

(後略)





 子供を虐待して死なすようなバカ親より、愛情溢れた里親に育てられたほうが子供にとっての幸せは大きいと思う。だから基本的に賛成ではあるのだが、子供をコソコソポストに入れるというやり方は気に食わない。

 何より、子供を捨てるという行為が合法化されてしまうことに違和感を抱く。こういうものが普及してしまうと、子供を捨てることに何の罪悪感も後ろめたさも感じない無責任な人間が増えるのではないか。また、生まれつきの障害があるからという理由で、経済的に問題がないのに捨てていく親も現れるかもしれない。障害児では、里親も見つからないだろう。そういうカワイソウな子が出た場合、病院が最後まで責任を持って育てられるのか。

 できれば、「ご自由にお入れ下さい」みたいな形式は取らず、親と病院の担当者がきちんと会って子供を引き取るようにできないか。子供の生年月日や、育てられない理由をきちんと聴取し、将来的に子供が自分のルーツを知りたくなったときのため、連絡先も聞いておく。そもそも、他人様に子供を育ててもらうのだから、「この子をよろしく頼みます」の一言くらいあってしかるべきである。「ポストに入れればはいオシマイ、親は全てから免責」では、あまりに人の道から外れすぎている。

 どうしてもポスト形式にしたいのならば、「こうのとりのゆりかご」などという綺麗過ぎる名称は改めるべきだ。こんな綺麗な名前では、子供を捨てる罪悪感など消えてしまうので、「子捨て箱」とすべき。 本来だったら逮捕されるほどの重罪であることを、親にはしっかり認識してもらわなければならない。気軽にヤッて、気軽に産んで、気軽に捨てられては困るのである。

 ドラマ「14才の母」は産む方向にストーリーがシフトしたようだが、今週の週刊朝日に載っていた「『14才の母』 壮絶!赤裸々対談」という記事を読んだ限り、現実はそう甘くないようだ。

 いずれも、10年前に14歳で子供を産んだ女性が2人登場していたが、両方とも夫が後にDV化し、離婚したという。片方の女性に至っては「産まなきゃよかった。もっと遊びたかったし」と放言していたが、これを10歳になる子供が聞いたらどう思うだろう。「産んでくれなんて頼んだ覚えはない」というセリフが、子供の口から飛び出すことは想像に難くない。

 私は中絶というものを快く思っていないが、育てられないのならば産むべきではないと考えを多少改めた。そして、産めないのならば極力セックスをするべきではないとも。そして最後に言っておくが、母親に子供を捨てさせるに至らせた父親は、これ以上ない下衆野郎である。


posted by atsu at 23:59| 東京 ☀| Comment(3) | TrackBack(1) | ニュース−社会 その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>「ポストに入れればはいオシマイ、親は全てから免責」では、あまりに人の道から外れすぎている。

全く同感。というか全文にわたって正論でしょう?ポストを発案した人は純粋に「親が養育できない新生児を助ける方法はないか?」と考えたのでしょうね。『こうのとりのゆりかご』というネーミングからもそれが窺えます。

しかし生まれつき障害がある子がポストに捨てられる可能性や、引取り手が現れなかった場合の対処など、本当に十分検討された上での導入なんでしょうか?

理想論に流されて厳しい現実から目を背けてはいなかったのでしょうか?たとえ健康でも肌の黒い赤ちゃんを引取りたい人は少ないと思います。差別は良くないと分かっていても、自分の子供として育てるなら好んで選ばれはしないでしょうからね。

もっと最悪の事態も考えましょうか?引取られた後に労働力・自爆テロ要因としてゲリラに売られるとか、臓器提供者として海外に売られて殺されるとか、ロリコン変質者が幼女を育てたくて引取るとか・・・。

>育てられないのならば産むべきではない。
日本の性教育に導入して欲しい言葉です。
Posted by やや右寄り?のベル at 2006年11月10日 15:18
アメリカは中絶にNOを示す人が日本と比べて多いですね。
倫理的なところもありますが、日本との大きな違いは宗教の影響でしょうね。
過去に中絶法律をめぐって容認する医者をライフルで打ち殺すほど過激でした。
Posted by TAMA at 2006年11月10日 17:40
>やや右寄り?のベルさま

捨てられる子を助けてあげたいという純粋な気持ちは理解できますし、称賛に値することだと思います。
でも確かに、考えられる最悪のケースまでは考慮されてない気がしますね。
これが全国に広まったら、ダウン症児や自閉症児が次々と捨てられる事態にならないかと危惧してます。

>TAMAさま

この病院もカトリック系のようですね。
アメリカの中絶反対派ってのはやりすぎだと思いますよ。
胎児を救うためだか何だか知りませんが、爆弾で病院を爆破したりもしますからね。
「胎児のためなら殺人も辞さず」という姿勢は狂っていると思います。
Posted by atsu at 2006年11月12日 23:49
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