富山県警誤認逮捕の男性「身内が認めたと迫られ自白」(読売)
富山県警が2002年、同県氷見市の男性(39)を婦女暴行容疑などで誤認逮捕した冤罪(えんざい)事件で、男性が読売新聞の取材に、無実の罪を自白するに至った経緯を初めて語った。
男性によると、取り調べは、任意同行を求められた02年4月8日から始まり、「『身内の者が間違いないと言っている』と何度も告げられ、やっていないと言っても信用されるわけがないと思った。言われるままに認めざるを得ない状況だった」と話した。その上で、「身内までも僕のことを信用していないんだと思った。気が抜けたようになってしまった」と語った。男性は3回目の聴取で自白に追い込まれた。
さらに、「『うん』か『はい』以外に言うな。『いいえ』という言葉を使うなと言われた」とし、「今からいう言葉を一切覆しません」とする念書も書かされ、署名、指印させられたとも語った。被害者宅に押し入った手口も「酒屋を装って電話をかけたんじゃないかと言われ、同意させられた」とした。
男性は、02年3月の婦女暴行未遂事件について「犯行時間には電話をしていた」とアリバイを訴えた。しかし、取調官は「相手は電話を受けていないと言っている」と取り合わなかったという。
しかし、県警が今月19日、男性の無実を証明する事実として発表したのは、犯行時間帯の男性宅の固定電話の発信履歴だった。
男性は02年11月に懲役3年の判決を受けて服役。05年1月の仮出所後、同県内で葬祭業や解体業などを転々とした。23日夜、県警幹部から謝罪を受けた際、「お金じゃない。3年間の時間を返してくれ」と訴えたという。
県警捜査1課は、男性が証言した取り調べの様子について「細部は具体的には聞いていない」とした。
20日のエントリの続報である。私は、誤認逮捕された男性が、なぜすんなりとやってもいない罪を認めたのかとても気になっていたので、読売新聞はGJである。
しかしまあ、酷いものだね。こんなものが捜査と呼べるのだろうか。アリバイの裏取りもせず、勝手な思い込みで決め付けて、無実の人を犯罪者に仕立て上げる。こんなズサンな仕事しかできない刑事は、巡査に降格して交番勤務からやり直させてほしいものだ。
特に、「身内のものが間違いないと言っている」というのは何なのだろう。罪を犯した本人でもない身内の人間が、どうして彼が強姦したと断言できるのだろうか。デタラメもここまで行くとすごい。犯行を目撃してもいない人が「あいつがやりました。やったはずです。やったに違いない」と言ったところで、何の証拠にもならない。
ドラマの見すぎだと言われるだろうが、恫喝や脅迫に頼らず、理詰めで逮捕前に犯人を追い詰めることができる刑事はいないのだろうか。そう、まさに古畑のような。ま、いないだろうなぁ。やっぱりドラマの見すぎだろうなぁ…。
こんなデタラメな刑事がいたのでは、平穏無事に生きている私の人生がいつ狂わされるか分かったものではない。全ての刑事は、憶測で動かずにひたすら真実を追究する道を辿って欲しいものだ。
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もしこんな捜査をして普通に裁判が始まれば、あっという間に調書を否認して、違法捜査を訴えることは簡単ですから。そんでもって「警察の違法捜査を糾弾するうううう!」とやればマスコミの格好のネタになりますし。
マスコミは騒がず調書は採用され、初犯で3年…
おやおや、ですね。