![IMG_7217[1].jpg](https://atsupeugeot.up.seesaa.net/image/IMG_72175B15D.jpg)
宇和島で乗り継いだ窪川行き4818Dは、「海洋堂ホビートレイン」として走っている列車です。フィギュアで有名な海洋堂が運営する「海洋堂ホビー館四万十」とのコラボ企画の列車で、車内にフィギュアの陳列棚などが置いてあります。さらにこの日は、「サイクルトレインにゃんよ号」を連結した2両編成での運転でした。
しかし、残念ながら自転車を持ち込んで乗車した客は皆無。「にゃんよ号」の車両は自転車の客しか乗れないため、完全に空気輸送でした。「ホビートレイン」のほうは陳列棚を置いたために座席が減っていて、そのせいで立ち客がチラホラいるくらいの乗車率だったので、どうせ誰もいないならあっちにも乗せてくれないかなーと思ったりもしました。
4818Dは江川崎で乗り捨て、対向列車の4819Dで二名という無人駅まで戻りました。そしてここから、再び窪川行きの4820Dへ乗り込みます。
![IMG_7252[1].jpg](https://atsupeugeot.up.seesaa.net/image/IMG_72525B15D.jpg)
この4820Dは、8月31日まで「清流しまんと2号」というトロッコ列車として運転されています。無蓋貨車に布張りの屋根を付けただけの簡素なトロッコ車両ですが、JRでこういう車両に乗れるのはもはやこの列車だけ。10月からは水戸岡鋭治氏の手によってリニューアルされ「しまんトロッコ」となるので、この姿を見られるのもあとわずかです。
![IMG_7226[1].jpg](https://atsupeugeot.up.seesaa.net/image/IMG_72265B15D.jpg)
トロッコ車両に乗ることができるのは十川駅から土佐大正駅までの2駅間で、時間は25分ほど。短いだろうなと思ってましたが、やっぱり短かったです。でも、トロッコ車両はクソ暑かったので、そのくらいの時間が限界でしたね。途中、四万十川で川遊びをしている人たちがいましたが、私も混ぜてもらいたかったですよ。なにせこの頃、四万十市江川崎周辺の気温は日本観測史上最高気温に迫る40.4℃を記録してたわけですからね(翌12日には史上最高の41.0℃を観測)。
窪川からは特急南風20号で高知方面へ。当初は後免まで行って後免町から土佐電鉄の乗りつぶしをしようと思ってましたが、やっぱり気が変わって伊野で降り、西端から乗り始めることにしました。ちなみに伊野線は学生の頃に乗っているので、初乗車ではありません。
![IMG_7269[1].jpg](https://atsupeugeot.up.seesaa.net/image/IMG_72695B15D.jpg)
伊野から乗った電車は、何だかよくわからない萌えキャラが描かれた痛電車でした。デート・ア・ライブのイラスト担当であるつなこの絵に似てるなと思いましたが、よくある絵柄なんで多分関係はないでしょう。
土佐電鉄は路面電車ですが、高知市中心部以外の区間は併用軌道と専用軌道の間の子みたいなところが多いです。あえて言うなら、「路側帯電車」という感じ。道路が狭い朝倉周辺では一車線道路の左車線に単線の線路が引かれているのですが、高知方面から伊野方面へ向かう電車にとっては道路の右車線(=対向車線)を逆走する形になります。ゆえに、高知方面へ走っている車にとっては、前から電車が走ってきたら対向車線にはみ出して走らないと電車と正面衝突してしまうという、何ともエキサイティングな区間なのです。
その朝倉辺りから、客はどんどん増えていきました。外を見ていると、街のあちこちに色とりどりの衣装を着た人たちと派手な装飾を施したトラックがたくさんいます。そう、この日は「高知よさこい祭り」の日だったんですね。土電唯一のジャンクションであるはりまや橋電停付近は、もう人の波。土電の社員さんがホームごとに詰めて、多数の乗客を捌いてました。
はりまや橋で桟橋線に乗り換え、未乗区間の桟橋線はりまや橋〜桟橋通5丁目間に足を踏み入れます。終点の桟橋通5丁目まではわずか数分ですが、最初は満席だった車内も終点に着く頃には私一人だけとなりました。この路線で終点まで乗るのは鉄ヲタくらいだと前から聞いてましたが、よさこい祭りの真っ最中でもそれは変わらないのですね。
はりまや橋まで戻り、続いて後免線へ。こちらも、はりまや橋を出たときは超満員でした。電停ごとに降りる人もそれなりにいるものの、同じくらいの人がすぐ乗り込んでくるので、やっと座れたのはもうすぐ高知市と南国市の境界となる領石通駅辺りでした。
そうそう、土電後免線には「日本一」の区間があります。どんな日本一かというと、電停と電停の距離が最も短いというものです。一条橋駅と清和学園前駅の間で、距離はわずか84メートルしかありません。
元々あったのは一条橋駅で、清和学園前駅はそこの関係者から「80メートルも歩くの超ダリィし〜。金出すから駅作ってくんね?」という要望があったので後からできました。私が乗った時は清和学園前のみ停車し一条橋は通過したので、所要時間はわずか10秒ほど。危うく見逃すところでございました。
無事終点の後免町に到着し、土佐電鉄は完乗。これで高知県の鉄道の制覇です。ここからは土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線で高知へ戻り、南風でこの日の宿泊地である高松へ向かいました(南風のグリーン車に乗ったため宇多津で併結している高松行きしまんとに乗り移り)。
その3へ続く。