「雨なので家まで送って」非常識110番急増、警察業務に支障も(読売)
緊急性のない110番や事件事故と関係のない相談に、各地の警察が苦慮している実態が読売新聞の調査で明らかになった。
少なくとも37都道府県の警察本部が業務と無関係な通報や苦情の実例を把握しており、中には「雨が降ってきたので家に送って欲しい」という要求まであった。
警察庁によると、110番の受理件数が減少傾向にある中、こうした通報は増え続け、昨年は95万件に増加。専用回線がふさがってしまうなど業務に支障も出始めている。
全国の警察本部に取材したところ、事例に関する回答がなかった10県を除き、神奈川、石川、広島など37都道府県の警察本部が、事件事故と無関係の通報・相談の実態を確認していた。
具体的には「○○さんの自宅の電話番号を教えて」(山口県警)と110番を電話番号案内代わりに使うケースや、「新しく買った携帯電話の電源が入らない」(九州地方の県警)といった相談のほか、「公衆トイレにいるが、紙が切れて困っている。持ってきて」(埼玉県警)など私的な要求が目立っている。
警察庁によると、いたずら電話などを除いた110番通報は2004年の953万件をピークに減少し、07年は898万件にとどまったが、警察業務と無関係な相談や要求は増加傾向にあり、04年の88万件から07年は95万件に膨らんだ。
埼玉県桶川市の女子大生殺害事件(1999年)でストーカー相談を警察が放置した問題を受け、警察は2000年以降、市民の訴えに丁寧に耳を傾けている。ある警察本部の担当者は「身勝手な要求に思えても事件と関係ないとは言い切れないため、時間をかけて対応している」と語る。
しかしモラルに欠けた通報が重なった結果、警察官の現場到着が遅れるなど影響も出ており、警視庁では週に1度は30秒以上、110番回線がふさがる事態が起きている。
警察庁は「110番にかけるべき通報かどうか良識を持って判断して」と訴えている。
彼らは警察を、便利屋か何かと勘違いしているのかね? まったく、溜め息が出てしまうニュースですね。日本人はいつから、何でもかんでも人に頼るようになってしまったのでしょうか。以下、ふざけた相談の一覧です。私なりの模範回答も載せておきます。
【110番にかかってきたもの】東京 足が痛くて動けない。湿布を買って持ってきてくれ。A.ホントに痛くて動けないなら救急車を呼びなさい。でなければ、痛みが治まるのを待って自分で買いに行くべきです。
埼玉 旅行に行くので、庭の犬にエサをやってくれ。A.ペットホテルを使いましょう。でなければ誰か近所の人か友人に頼みなさい。
岐阜 駅に着いたら、雨が降っていた。傘を持っていないので家まで送ってくれ。A.傘を買うかタクシーを使いなさい。警察はアッシーくんじゃありません。
和歌山 (芸能人の)コンサートの予定を教えてほしい。A.そんなことは警察ではなく、コンサートの主催者かプレイガイドに訊きなさい。
【相談窓口にかかってきたもの】三重 携帯電話の料金が高い。なんとかならないか。A.携帯電話ショップに行って料金プランを練り直しなさい。
京都 交際中の女性から別れ話を切り出された。なんとか説得してほしい。A.民事不介入。くれぐれも暴力沙汰などにならないように話し合いなさい。
【警察署の加入電話にかかってきたもの】青森 仕事で朝早く家をでるので、自分の家の前だけ除雪してくれ。A.自分の家の前の雪かきくらい自分でしなさい。
大阪 物をなくしたので、遺失物届を出したい。忙しくて警察署に行けないので、家に来てくれないか。A.気持ちは分かりますが、窃盗事件でもない限りそちらへは行けません。最寄の交番でいいから自分で行きなさい。
福井 近所の犬の鳴き声がうるさくて寝られない。A.犬が吠えるのは警察にもやめさせることはできません。
高知 磯にクーラーボックスを忘れてきたので取ってきてA.自分で取りに行きなさい。
確かに、桶川の事件を受けて警察が親身になってくれたのはいいことだけど、今度は一般人が調子に乗りすぎです。どうして最近の日本人は、こんなにも極端になっちゃうんですかねぇ。んで、この記事の関連記事を。
若い男から110番、出てみれば「ゴキブリが気持ち悪い」(読売)
害虫駆除の依頼、恋愛相談……。警察に舞い込む様々な電話に、首をかしげたくなるような内容が目立つようになった。
地域住民と向き合う警察にとって、モラルに欠ける要求でも無視するのは困難。非常識な通報に追われることで、警察力の低下を招くのではないかと危惧(きぐ)する声も出ている。
「ゴキブリが家の中に出てきて、気持ちが悪い」
昨年夏、大阪府内の警察署に、若い男性から電話がかかってきた。対応した署員は「自分で駆除できるはず」と考え、この依頼を1度は断った。
しばらくして再び同じ男性から「本当に困っている。来てくれ」。最寄りの交番にいた50歳代の男性警部補が男性宅を訪ねると、おびえた目つきでゴキブリを見つめる若いカップルが待っていた。警部補はゴキブリを駆除し、死骸をビニール袋に入れて持ち帰った。
この警察署の副署長は「市民が助けを求めてきた以上、むげに断ることはできないと判断したが、ゴキブリの処理は警察の本来の業務ではない」と語る。
今年2月中旬、千葉県内の警察署に女性から「恋人に振られてしまった」と電話があった。女性は約20分間、相手の人柄や交際の経緯を話し続け、翌日から連日のように電話をしてくるようになった。夜の当直体制で人手が少ない時間帯にかかってくることも多かった。
山口県警では、110番を使って電話番号を尋ねる人に、県庁など主な公共機関の番号は教える場合もあるが、個人宅や民間企業の番号は答えていない。「110番は緊急の事件・事故に備えています。不要・不急の電話はご遠慮下さい」と、電話番号案内「104番」の利用を促すと、「104番を使うとお金がかかるだろ」と不満をぶつけてくる人もいたという。
全国の警察本部は1990年から110番とは別の電話番号「#9110」で「不急の相談はこちらへ」と呼びかけているが、#9110も業務と関係ない個人的な要求や苦情は想定していない。
ある警察の広報担当者は「緊急性がなくても警察が役立てる内容であれば相談に乗りたいが、個人的な要求も増えており、対応に苦慮することも多い」とため息をついている。
ゴキブリごときで警察を呼ぶってのは、
初期のこち亀にあったネタと全くおんなじです。

(C)秋本治 こち亀第9巻第2話「亀有の夜はやさしく!?の巻」より
マンガに出てくるのは女性だからまだ分かりますがね。大の男が、しかも彼女持ち(もしかして妻?)の男がゴキブリに怯えて警察を呼ぶなんて、なんと情けないことか。女のほうも、そんな臆病な男が彼氏でいいんですかねぇ。普通、ゴキブリ退治は男を上げるチャンスだろうに(笑)。
104代わりに110を使うバカも困ったものですね。こんなものこそ、個人情報保護法を盾にして教えてやる必要なんて皆無かと思います。だいたい、そんなに104に金を払うのが嫌なんだったら、タウンページで調べるなりネットで調べるなり、金のかからない方法を考えろと。電話番号を知る術なんて、警察に頼るまでもなくナンボでもありますよ。
常識のある人は、こういったことを警察に相談しようとは思いませんよね。というか、警察に相談するという発想すらできないと思います。安易に警察に電話ができてしまう人って、何かしら頭のネジが2,3本吹っ飛んでいるんじゃないかと思ってしまいますよ。
救急車といい、警察といい、どうしてこう不要不急の要請が多いんでしょうね。日本人のモラル崩壊は実に憂慮すべき事態だと思います。
posted by atsu at 23:45| 東京 ☀|
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