各紙、教育基本法改正案についての社説が出揃った。
読売…
[教育基本法]「区切りがついた『愛国心』論争」(13日付) 四大紙の中では、最も好意的で前向き。今国会ですぐ決めるべきと主張し、サヨクの批判に対しても
「愛国心を教えることを否定的にとらえる国など、日本以外にない。戦後の平和国家としての歩みを見ても、わが国が「戦前の教育」に戻る可能性は、微塵(みじん)もない」と一蹴している。教育基本法さえ改正すれば、まるで教育における諸問題が全て解決するかのよう。
朝日…
教育基本法 「愛国」を教える難しさ 「他国を尊重し」という文句が入った点だけは評価するものの、それでも「教育基本法を改正することについては、なおも疑問が残る」とする。教育における諸問題は本当に基本法が悪いせいなのか吟味する必要があるとし、例の如く
「『国を愛する』ことは自発的な心の動きであり、愛し方は人によってさまざまなはずだ」と主張する。その後は国旗・国歌の強制とも絡め、いつも通りの展開。
毎日…
社説:教育基本法改正 「愛国心」の本音がちらつく やはり「愛国心」という言葉が気になるご様子。自公の妥協が生み出したソフトな表現に対しても、「表現をいかに工夫しようとも、国民には小手先の修正としか映らないのではないか」と疑問を挟む。基本法の改正で問題が解決するとは思えないという点は、朝日とだいたい同じ。
産経…
【主張】教育基本法改正 「愛国心」はもっと素直に 朝毎とは違い、産経は「愛国心」という言葉が公明党の茶々で薄められたのが不満なよう。愛国心以外でも「宗教的情操の涵養」が盛り込まれなかtったことと、第一〇条の「不当な支配に屈することなく」が削られなかったことも不満なようだ。今回の改正案はあまり評価せず、もっと
「子供たちが日本に生まれたことに誇りを持てるような格調の高い改正案に仕上げてもらいたい」としている。
というわけで、読売以外は概ね今回の改正案には満足していないようだ。朝日と毎日は、改正そのものにも疑問を呈している。これらの三紙には、今回の案を「妥協の産物」と評する共通点もある。
さて、私はというと、教育基本法の改正には反対しないが、それほど積極的に改正すればいいとも思っていない。今回の改正案「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできたわが国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養う」に対しても「ふーん、こんな文章なら別にいいんじゃないか」という程度の感想しか持たなかった。
それだけに、ここまで薄められた文言に対しても強烈にアレルギー反応を示す人には首を傾げる。彼らは愛国心というと、政府に忠誠を尽くすことを強制されることになるという連想しかできないようだが、彼らは自分が生まれた日本という国に、何の愛着も抱いてないのだろうか。産経の社説にも書かれているが、愛国心を巡ってここまでモメる国は日本くらいなもので、
どこの国でも自国に愛着を持つのがデフォルトなのである。「子供たちが日本を愛するように育ててはならない」という思想は、どう考えてもおかしい。
確か櫻井よしこさんが言っていたと思うのだが、氏はかつて留学した際、他国の留学生らの前で日本文化を披露することができず、恥ずかしい思いをしたことがあるそうだ。様々な国から集まった留学生らが、それぞれ自国の伝統文化を発表しあおうということになったそうなのだが、他国の留学生が伝統芸能などをさらりとこなす中、櫻井さんは何もできることがなかったという。
これは、多くの日本人に共通することだと思われる。私を含め、日本人なのに日本の踊りも踊れず、民族衣装である着物すら着こなせない。こういうことを防ぐためにも、日本の伝統や文化を幼い頃から身に付けさせることは重要だ。外国へ行くと、自国のことをよく知り、誇りを持っていないと尊敬されない。「私は自分の国が大嫌いだ」などと放言する人物は、白い目で見られるのがオチなのである。
だってそうだろう。人間に置き換えてみると分かりやすいが、いつもいつも
「私はバカでドジでノロマで、不細工だしとりえは何もないし、生きてる価値なんてないんだ…。自分のことがもう大嫌いで、存在していることが苦痛」とネチネチネチネチ言っている人間が、周囲から好かれたり尊敬されたりするだろうか。一度は「そんなことないよ。君には君の気付かないいいところがきっとあるはずさ」と励ましてもらえるかもしれないが、それでもずうっとマイナスオーラを撒き散らし続けるのなら、しまいには誰も相手にしなくなるに決まっている。魅力ある人というのは、自分に誇りを持っている人のことを言うのだ(独善的過ぎたり、極度のナルシストはダメだが)。
魅力ある国もまたしかりである。国民が自国を卑下してばかりいる国が、周囲から尊敬されるわけがない。自虐史観を持っていれば、中韓は「あなたは良心的ですね」と言ってくれるかもしれないが、そこまでである。それに、そんな良心的人間は、中共や韓国政府に利用されてしまうだけで、日本にとって害悪でしかない。日本が世界的に尊敬される国になるためには、やはり国民がもっと日本を愛せるようになることが望まれる。
だが、私は教育基本法を改正したとて、すぐに実効性が現れるとは思っていない。いくら基本法がよくなっても、子供たちに直接指導を行うのは現場の教師だ。その教師たちの中に、子供が日本を嫌いになるよう仕向ける輩が多く含まれる現状ではどうにもなるまい。増田都子のようなキチガイ教師でさえ、分限免職にするまで何年もの歳月を必要としたのだから、サヨク教師を教育現場から一掃するのはほぼ不可能だと思われる。結局、教育現場が日教組やサヨク教師の「不当な支配」を受けている状況は変わらないのだから。教育の諸問題を解決するには、基本法の改正よりも教師たちの意識改革のほうが有効だろうと思う。彼らには、公務員としての自覚というものを叩き込む必要があるだろう。
posted by atsu at 23:55| 東京 ☁|
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